◎制作風景

3.june.2002

8.june.2002
 
 
◎作品について
私はsizingと言うテーマを「分類」として理解している。私達の物質界に対する見方は物を分類することで成り立っているが、毎日、知らず知らずに物を分類している。ところが、故意に分類することもある。例えば、和辻哲朗と言う有名な日本の哲学者は風土の違いが人間の精神構造に影響を及ぼして、人間は3つぐらいの類型を形成すると考えた。同じように縄文時代や弥生時代や古墳時代などは、発見された遺跡の違いによって、比較的に、分類して、名をつけられた。動物も科学的に分類されているが、東京の築地市場を観光した後、自分で見た魚の分類を作ろうと思った。築地で見た魚たちはほとんど死んだばかりだから新鮮みが高くて、感動した。死んだばかりでもまだ動いている海産物も居たが、そんな魚は生命と死の間で、冥界をさまよっている。さらに、魚は種類や大きさや値段などによって分類されて、札を付けられて、魚の群れが泳いでいるようにテーブルに並べられた。私の作品で博物館か実験室の見本を見ると同じ感じを呼び起こしたいと思う。私の魚は生きていないのにまだ泳いでいるように、化石になった。
 
◎作 品
「Christopher Mchugh」「Bluefin tuna」 「Bonito」「Eels 」 「Sardines 5 Sardines U」
 
 
 
◎略歴
1976年にイギリスのNewcastleで生まれ、1994年から1995年までNewcastle College Fine Art courseで学び、その後、1995年からDurham大学の教育学部美術Fine Art courseで学ぶ。同時に考古学にも興味をもち、1998年Durham大学の考古学科卒業、2000年Cambridge大学院の世界考古学(修士課程)を修了した。
1998年に初来日した後、1999年に一時帰国。2000年から国際日本文化研究センター研究生、2001年10月から京都大学地理学部研究生として学ぶかたわら、創作活動を続けている。
2001 SUMISO Artist in Residence Part 1 [portfolio]
国際美術審議会出展(倉敷市立博物館)
国際美術審議会出展(ZERO会 大阪市立博物館)
喫茶ギャラリーLegato個展