入場料¥1,000(おしるこ付き)

映像+身体表現+音楽

パフォーマンス

ROKAPENIS

BABY-Q

HUMAN FLOWER

LIVE

あらかじめ決められた恋人たちへ

Milky Chu

〈イントロダクション〉

エクスペリメンタル・スカムVJロカペニスが、クラブから一日限りのスピンアウト!

ダンス、アート、音楽シーンのポッセと、05年限りで閉館が決まった多目的ギャラリーSUMISOを

全面占拠し、シアターピース(劇場型作品)をプロデュースする。

出演は、トヨタコレオグラフィーアワード2004で「次代を担う振付家賞」を受賞した

コンテンポラリーダンス界の寵児、東野祥子率いるBABY-Q。

トラック数台分の瓦礫、2000本の鉄管を駆使し、あらゆる場所を懐疑と冒涜のジャンク空間に

変容させる、アナーキー・アート集団HUMAN FLOWER(ex PRETTY HATE MACHINE)。

同時上演のライブには、叙情的なピアニカの旋律で聴く者の心の溝をさらい、

淡い思い出を呼び覚ます、あらかじめ決められた恋人たちへ。フェイクジャズからブレイクコアまで、

常にエレクトロの新たな可能性を探るニューウェーブ、ミルキーチュウの2組を迎え、

エレクトリックでメランコリックな空間を演出する。

決して交わることのない平行世界。

死の意味も霧散する世界で

繰り返される殺人。

あらゆる可能性が無意味に増殖する

世界でロカペニスは何の夢をみるのか?

SUMISO閉鎖の新春第1弾として企画された、「ロカペニスのパラレルワールド殺人事件」。

当日は、30台のカメラと4台のプロジェクターをギャラリースペース「SUMISO」の5部屋に配置。

パラレルワールドを生んだ「シュレーディンガーの猫」の実験を完全再現する。

ただし、本家との違いが一点。今回の実験は猫ではなく人で行われる・・・。

映像と音楽、身体表現のメディアミックスアートに、演劇性とゲーム性を取り込んだ本作品は、

アート志向のギャラリーだけでなく、エンターテイメント志向の観客にもアピールするものとなっている。

〈プロローグ〉

「君は、君が見ているときだけ、月がそこに実在すると本気で信じているのかね?」

_アルベルト・アインシュタイン

パラレルワールドを語るには、「猫殺し」の話から始めねばならない。

かのアインシュタインが最も忌み嫌った物理学者、ハイゼンベルクが考案した

「シュレーディンガーの猫」という実験だ。まず、密室に猫を閉じこめる。部屋の内部には2分の1の

確率で崩壊する放射性物質が仕掛けてあり、放射性物質が崩壊すれば、猫は死んでしまうが、

部屋の外から猫の生死を観測することはできない。するとこういうことになる。

密室の中で、放射性物質の確率波動関数に運命を握られた猫は、誰かが扉をひらくまで、

半死半生の奇妙な状態に置かれる。フィルムの2重写しのように、生きている状態を死んでいる状態とが

重なり合って存在しているのだ。そして、観測者が扉を開けて確認した瞬間、猫の生と死は密室から

世界へと解き放たれる。すなわち世界の方が分岐するのだ。

観測者が生きている猫を見て喜ぶ世界と、死んだ猫を見て悲しむ世界へと・・・。

これがパラレルワールドである。この画期的な学説は、科学者たちに驚嘆をもって迎えられた。

現代知性の先端を走る分野において、世界は常に分岐しており、われわれが住むこの世界とは別の、

平行したパラレルワールドの存在はもはや否定できないものとなっている。「ここではない世界」

は既に認知されているのだ・・・。

「あなたが月を眺め、月がそこにあることを認識したときだけ、月の存在は事実となる」

_ロカ・ペニス

◎イベント風景◎