21世紀は、改めてアートとは何かを問いながらアートに取り組む世紀ではないだろうか。混迷の現代を生きている私たちに、新しい息吹を、風を送りたいと東西の若手美術家たちが、ノンポリ・(展)を企画したとのこと。展覧会場のSUMISOの横には道頓堀川が流れている。江戸時代の大阪は、天下の台所。川を中心にし、経済や文化が栄えた。大阪のルネッサンスを希って、ノンポリ・」に、東西の美術家たちがどんな展覧会を演出するのだろう。今から期待が膨らむのは、私ひとりだけではないだろう。ノンポリ・」にエールを送りたい。
(坂上義太郎/伊丹市立美術館学芸員)


作家のネットワークによって東京、大阪、ドイツ、アメリカから集まった10人の作家たちには、共通の思想やポリシーはない。しかしもちろん、タイトルの「ノンポリ」という言葉は、non-politicalという本来の批判的な意味で用いられているわけではない。声高に主義主張をすることの少ないこの時代に、ノンポリであるがゆえに持ちうる緩やかなネットワークが、現代美術においていかに機能しうるか。この展覧会はその実験でもあるという。膨張する現代社会の中で個人的な体験に回帰していく作品もあれば、社会に対する批判的な視点から出発しているものもある。そこから何が見えてくるのか期待したい。
(小口斉子/大阪芸術大学博物館学芸員)

 
 
◎展覧会の様子
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ROOM6  
 
 
 
パーフォーマンス
 

「出前調理人」(100V電流を直接食材に流して料理をする)
アーティスト:木村 崇人
サポーター
 
  坂上義太郎 (伊丹市立美術館学芸員)
小口斉子 (大阪芸術大学博物館学芸員) 
参加アーティスト
 
  金山 直樹 京都市立芸術大学大学院後期博士課程油画専攻在学中 京都芸術大学大学院美術研究科博士課程在学中◎滋賀大教育学部◎大阪芸術大学短期大学部◎アートカレッジ神戸非常勤講師◎ペインティング
  明星 守 アートカレッジ神戸専任講師、大阪工業大学非常勤講師◎インスタレーション(写真)
  岡本 光博 Schleswig-Holstein- Haus ロストック(ドイツ)滞在、制作中◎キャンバスにインクジェットプリント (CDプレイヤー、アンプ、スピーカー)
  岩渕 拓郎 メディアコンテンツプランナー◎言葉と文字を用いた作品
  松村 アサタ 東京芸術大学大学院後期博士課程在学中◎インスタレーション
  羽藤 明夫 東京芸術大学大学院後期博士課程油画専攻在学中◎映像作品
  木村 崇人 東京芸術大学大学院美術研究科博士課程卒業◎現、同非常勤助手◎「出前調理人」
  秋廣 誠 東京芸術大学美術学部非常勤助手◎コンクリートのブロック
  中島 隆太 ハワイ大学美術学部助教授◎ドローイング
  寺田 由希子 国立ベルリン芸術大学美術学部在学中◎ビデオインスタレーション
 
主 催
 
 
ノンポリおおさか・」開催実行委員会
連絡先:多賀谷津也子
勤務先:大阪芸術大学図書館内〒585−8555 大阪府南河内郡河南町東山469
tel: 0721−93−3160 fax: 0721−93−6165
e-mail: tagaya@osaka-geidai.ac.jp(事務局多賀谷勤務先)
共 催 アートカレッジ神戸
協 賛 (株)浅沼商会/(有)クリーン・ブラザーズ/ターナー色彩株式会社/(株)わかくさ印刷